この事の背景には何があるんでしょうか。
原理的には、蒸留とは蒸気圧の差を利用して混合物の特定成分を濃縮してゆく操作である。蒸留したい混合物を加熱していくと、液面から各成分が徐々に蒸発していく。各成分の蒸気圧の和が系の圧力と一致すると沸騰が始まる。そのとき、発生する蒸気の組成はラウールの法則に従い、液面の成分組成と、その温度での各成分の蒸気圧の両方から決定される(この平衡状態での気相あるいは液相の成分比と温度の関係をプロットした図を気液相関図と呼び、蒸留の濃縮過程がシミュレートできる)。この蒸気を冷却・捕集すると、通常は温度が低いうちは低沸点成分の比率が高く、温度を上げるにつれ高沸点成分の比率が増すような蒸留物が得られる。これを繰り返すことで、目的成分の濃度を上昇させることができる。
この様に蒸留物の組成は蒸発と凝縮の温度依存性に従うため、沸点差が大きいだけでは一定以上の濃縮は期待できない。例えばエタノール-水系の蒸留の場合は、エタノールは約96%w/w以上には濃縮されない。この現象を共沸と呼び、共沸をおこす混合物を共沸混合物という。 共沸混合物の場合は、第三の共沸成分を追加して目的の成分を分留できることがある。例えば、エタノールの場合はベンゼンを追加すると、水はベンゼンと共沸するが、ベンゼン-エタノールは共沸しないため、分留が可能となる(純度95%w/w以上のエタノールは上記の方法で分留される。ただし、微量成分として発ガン性のあるベンゼンを含むので、飲用することはできない。飲用可能な高純度エタノールを得るためには、水にヘキサンを追加して共沸を起こさせるなどする必要がある)。
引用『ウィキペディア(Wikipedia)』
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